奄美大島tlass海底熟成ワイン
島食
2024/08/17
ショースタク幸子
奄美大島で初の試み
奄美大島瀬戸内町清水にある、【tlass SEA CELLAR BAR Beach Club】オーナー森谷悠以氏により、2023年12月に清水集落沖合に864本のワインが沈められた。
奄美大島で初めての試みである。
森谷氏が、以前から交流のある瀬戸内町の方々と関係を紡いでこられてきた中で、海が好きで、瀬戸内町はじめ奄美大島の海から恩恵を受けていることや、奄美大島の海を日本に広めることを通じて、海洋環境の保全・地域活性化に繋がることで町に貢献していきたいとはじまったプロジェクトである。
引き揚げ
先日、6月25日、半年間海底で熟成されたワインの引き揚げが行われた。
(写真:ワイン引き揚げの様子)
世界で1つだけのボトルデザイン
引き揚げられたワインボトルには沢山の海洋生物や、貝殻などが付着し、神秘的な海の中を想像させた。ボトル1本1本が、自然によって作り出された唯一無二のオリジナルデザインである。
(写真:引き揚げられたワインボトルの様子)
テイスティングパーティー
28日にはテイスティングパーティーが開催され、赤・白・スパークリングの三種類をそれぞれ同じ銘柄で飲み比べが行われた。
(写真:飲み比べの様子)
料理
料理は、京都岩倉に店を構えるフレンチシェフであるオーナーのご両親により奄美大島の食材を使った豪華な創作フレンチ料理が振舞われた。
(写真:レーズンと抹茶のケーキ)
ワインの感想
海底で熟成されたワインは、香り・色・味わい全てにそれらにしかない特徴があり、同じ銘柄でも海底熟成のものとそうでないもので、全く違うワインのように感じられ驚いた。
鮮やかな色合いが保たれ、果実と酸が美味く合わさったまろやかな味わいが格別である。
そして何より、爽やかな磯の香が奄美大島の透き通った碧い海と先祖代々守られてきた多様な生態系を彷彿させた。
ワイン好きの方はもちろん、普段ワインを飲まれない方にも是非とも試して頂きたい品である。
オーナーの森谷氏は、今後奄美の蒸留酒や預かりワインなどを海底で熟成させることも視野に入れている。
(写真:ワインセラーの様子一部公開)
この記事を書いたフォトライター
ショースタク幸子
奄美市住用町出身。2児の母。地域通訳案内士として奄美の観光に貢献できるように頑張ります!