【奄美大島】孤島のグルメ~第06話(最終話)~ 小料理屋で飲んで歌ってハッピー!奄美市屋仁川にある島人が集まる小料理屋「たんぽぽ」
島食
2019/05/03
間瀬 るみえ(TLWorks)
鹿児島県の孤島「奄美大島」の名瀬にある繁華街「屋仁川」(やにがわ)で、島の美味しいものをご紹介してきました!大阪の美味いもんで鍛えてきた自分の舌を信じ、るみえが独自チョイスで食してきたこのグルメレポも、なんと最終話!!!
もちろん島料理や美味しい料理を食べるのも醍醐味です。
で!す!が!Iターンで移住したわたしが感じる奄美大島の一番の魅力は『島人』だと思っています!
素敵な島人が集まる小料理屋さんがあると聞き(小料理屋だけどカラオケもOK)島人の方言を聞きながら、美味い料理が食べたい!
孤島のグルメ~第06話(最終話)~は、コスパとクオリティ抜群!島人が集まる小料理「たんぽぽ」をご紹介します。
■孤島のグルメ(全6話)■
【奄美大島】孤島のグルメ~第02話~ 奄美でバル女子会といえば名瀬屋仁川通り沿い「Tapas&Smoke Tonari」
【奄美大島】孤島のグルメ~第03話~ 奄美で美味いめし屋を探して、屋仁川通りから少し外れにある「~Diningめし屋~ふくちゃん」
【奄美大島】孤島のグルメ~第04話~ 奄美の島料理を食す、島人から観光客まで人気の屋仁川通りにある「居酒屋若大将」
【奄美大島】孤島のグルメ~第05話~ 屋仁川通りで深夜まで営業!奄美の老舗喫茶店「カフェテラス貴望」
【奄美大島】孤島のグルメ~第06話(最終話)~ 小料理屋で飲んで歌ってハッピー!奄美市屋仁川にある島人が集まる小料理屋「たんぽぽ」
屋仁川通りを歩いていくと「小料理、たんぽぽ、カラオケ」の看板を見つけました!
奄美大島の繁華街、屋仁川通りにはたくさんの居酒屋やスナックがあります。
その屋仁川通りを歩いていくと、「小料理たんぽぽ」という看板を発見!しかも、その下には「カラオケ」という文字も⁉
むむ?一体どういうことだ!
小料理と聞くと女将さんが白い割烹着をつけて、料理を出してくれるというイメージです。ただカラオケの文字がめちゃくちゃ気になります(笑)
小料理を食べながら女将さんが歌を歌ってくれるのか?と様々な妄想を膨らませながらお店のドアをガラガラ~と開けてみることに。
たんぽぽのメニューは『飲み放題付のコース(5品)』のみ!
お店に入ると、カウンターと奥に座敷があり、ニコニコした素敵なママさんが「いらっしゃいませ~!カウンターどちらでもお好きなところどうぞ~」と。
カウンターは9席あり、奥の座敷は広く座って10名程は座れます。
そしてカラオケのモニターが3つあり、まさに小料理やさんというかカラオケスナックのようなイメージ。
座席にメニューなどはなく、壁にかかっているメニューには達筆で、
『飲み放題!!(2時間半)生ビール(3杯まで)焼酎はれんと・じょうご・里の曙』
『酒の肴5品付 男性3,000円、女性2,500円(カラオケ無料)』このように書かれていました。
わたし:ママさん!メニューはこれだけなんですか?
ママ:そうよ!酒の肴5品と書いているけれど、もうちょっと出してあげるからね~!
と、料理を作りながら笑顔で答えてくれました。
飲み放題2時間半があり、お料理が5品ついて、その上カラオケも出来るという不思議な制度になんやらワクワクしながら、とりあえずお決まりの生ビールを注文しました!
全てちょこっとずつ、いろんな種類の料理がどんどん出てくるシステム!
生ビールを頂き、喉を潤しました。
わたし:お店の歴史は、どのくらいなんですか?
ママ:ここはオーナーがいてるお店なので、私は雇われママよ~。この場所でお店は20年くらい、私がママになって6年くらいかしら♪
どこか懐かしい感じの店内には、蛇皮の三線や奄美黒糖焼酎が置いてあります。20年経っているとは思えないくらい綺麗な店内です。
わたし:料理は地場の食材を使ってるんですか?
ママ:そうね!その季節の旬のものと、島料理を毎日変えて出してるわよ!
なるほど~!奄美の島料理も食べれるんだ、と期待に胸を膨らましていると・・・
「はいどうぞ~」と1品目です!
①1品目『島もずく』
島もずくの味付けは、程よい三杯酢が口当たりを爽やかにしてくれます。
②2品目『トビンニャ(マガキガイ)とキハダマグロのお刺身』
奄美の貝の定番といえばトビンニャ!島の方言で「ニャ=貝」、トビンニャとは飛ぶ貝を意味します。正式名称はマガキガイ、塩ゆでにしてつまようじでくるんっとすくい爪以外を食べます。奄美の海では、キハダマグロがよく獲れるそうです。
トビンニャもキハダマグロも、ビールにとっても合います!
③3品目『つらんこ(豚の皮)の味噌和え、ゴーヤチャンプル、梅おこわ』
本当にどんどん出てくるんです(笑)
奄美の方言で『皮=つら』、豚の皮と島味噌のハーモニーがたまりません!ゴーヤチャンプルはスパムの味が出るように塩コショウで味付けしているそうです。梅おこわはふんわり梅の味、季節感漂う可愛いピンク色が彩り豊かにしてくれます。
このへんで、ビールから奄美黒糖焼酎にチェンジ!奄美黒糖焼は、おすすめの『里の曙黒(黒麹)』を頂きました!
せえごれ(酒飲み)のわたしには有難い飲み放題です!
④4品目『シビ(キハダマグロの稚魚)の腹側の南蛮漬け、島らっきょ、鳥皮の甘辛炒め』
シビとはキハダマグロの稚魚のことをいい、奄美大島ではよく食される魚です。基本的にはお刺身ですが、シビの腹側を南蛮漬けにしていました。これがまた焼酎に合う合う!島らっきょは時期じゃないので少し小ぶりでしたが、塩昆布との相性抜群!鳥皮も、甘辛い味で酒がすすみます(笑)
⑤5品目『島トマト』
奄美で栽培しているトマト。真っ赤でまんまる、お口直しとして出して頂きましたが、美味しくってパクパク食べちゃいました。
⑥6品目『あおさの天ぷらとゲソの天ぷら』
奄美で獲れたアオサは風味がよく、綺麗な緑色をしています。ゲソ天も安定のおいしさです。
冬季限定メニューでは、大きなおでん鍋でおでんも炊いているそうですが今年の奄美大島は例年より暖かかったため早めに終わってしまったそうです。
また冬の時期にもお邪魔させてもらいたいです!
⑦7品目『フダンソウとお野菜の煮物』
漢字では「不断草」と書くようで、ホウレン草に似ていて灰汁があるので先に湯がいてから煮るようです。鉄分が含まれているので女性に大人気!本日の煮物の種類はフダンソウ、大根、人参、木耳が入っており、優しい味が懐かしい一品でいした。
⑧8品目『ピザ』
「私が作ったんじゃないけど、タバスコかけて熱いうちに召し上がれ~(笑)」と次に出てきたのは何とピザです!他店から出前してくれたようで、これもまたペロっと頂きました。
美味しすぎるコース料理を堪能していると、いつのまにやら予約していた地元のお客さまでカウンターは満席に(笑)
ご一緒に乾杯させて頂き、ワイワイと良い雰囲気になってきました。最初はカウンター真ん中に座っていた私も、どんどん端に・・・
ママさん:ごめんなさいね~、どんどん端においやってしまって(笑)
わたし:全然大丈夫です!もう楽しいし、お腹も胸もいっぱいです!!
ママさん:あら!今から油ぞうめんだすわよ!
わたし:えーーー!まだあるんですか?!
ママさん:そうよ~!〆は油ぞうめん!お腹いっぱいでもつるっと食べれるから食べなさいね!来たお客様はみんなそう言って、結局ペロっと食べるわよ~!
わたし:あ、、じゃあ頂きます(笑)
この時点で、もう8品(笑)横に座った地元のお客さん達も、ママが作るお料理とお店が好きでよく来られるそうです。
⑨9品目「クレソンの油ぞうめん」
油ぞうめんは奄美大島の郷土料理です。各家庭によって味付けや具材はさまざま。たんぽぽの油ぞうめんはクレソンが入っていました。味付けは塩コショウの薄味なので、お腹満腹のわたしでしたが、ペロっと食べれたのでした(笑)
トビンニャにまつわる、ちょっとしたお行儀の知恵を伝授!
頂いたお料理のお皿を返却したところで、一言。トビンニャは食べ終わった後、貝が入っていた部分を下向きにするのが、お行儀が良い食べ方だそうです。
確かに出てきたときは、トビンニャの爪の部分が上向きで食べやすいように盛り付けしてくれてました。
島人のちょっとした知恵だから、よそで食べるときやってみたらいいよ!、と優しく伝授してくれました!
黒糖焼酎に酔いしれ、島人との素敵な時間を過ごせる庶民的な小料理屋
すると・・・お隣の島っちゅのお姉さま方が、何やら突然ピコピコ。
カラオケの始まりです!!!!!!!
私も待ってました~といわんばかりに、合いの手しながら楽しい宴!
また、皆さまお上手なんです!お酒が入り、より声が出るわ~と言いながら、カラオケ大会のようになり1曲歌い終わるごとに『ハナハナ~!(島言葉の乾杯)』で締めくくります。
私もご一緒させて頂きました(笑)
店名の『たんぽぽ』に込められた思い。
<野に咲く たんぽぽの花 大衆に極めて優しく 咲きほころび 今宵の時を楽しく おすごし下さいませ 店主敬白>
オーナーが飾ったという額縁に飾っている言葉通り『たんぽぽ』は庶民的な雰囲気で、なおかつお客様のお財布にも優しい、そして素敵な奄美の島時間を過ごせる場所です。
島のお姉さまとの2ショットも頂きました!!
大満足の品数の島料理と、美味しい奄美黒糖焼酎に、愉快な島っちゅの皆様、そして優しいママさん、本当にありがとうございました!!!
最後は、皆さんで『ハイ、チーズ!』ちょっとバラバラ感はありますが(笑)皆さま、ご協力頂きありがっさまりょーた!
奄美大島で大満足すぎるパフォーマンスをしてくれる『たんぽぽ』。
あなたも是非一度、たんぽぽのママが作る美味な島料理と、愉快な島人たちとの島時間を過ごしてみてください!!
この記事を書いたフォトライター

間瀬 るみえ(TLWorks)
フリーライター/ダンス講師 大阪市出身 バリバリの関西人でシティガール。2017年8月、