「おかえりなさい」と受け入れてくれる場所。そんな土地・宇検村でゆるり遊ぶシマ時間
島遊
2016/05/08
福永千景
宇検村でゆるり遊ぶシマ時間
宇検村でガイド業を営む松枝孝一さん。
ガイドとダイビングインストラクターとして、パラオや宮古島で活躍していた彼が、終の棲家に決めたのは奄美大島の宇検村だった。
現在、松枝さんは、宇検村ガイド協会の会長と宇検村シマ時間体験センターのセンター長。
宇検村シマ時間体験センターでは、夏休みなどを利用して島内・島外の子供たちに、海遊びや森遊びの提供をしている。
海遊びでは、シーカヤックやバナナボート、シュノーケリングで楽しむ。その後は、夕陽を見ながらのバーベキュー。
写真は、「ユワンツチトリモチ」。キノコではなく双子葉植物で、
森遊びでは、湯湾岳への自然散策などで、奄美大島固有種の植物を観察することもできる。
ひょっとしたらアマミノクロウサギやイノシシなどにも出逢うかも。
その他のガイドツアーとして、「アマミノクロウサギナイトツアー」や「霊峰 湯湾岳でフォトウォーク」なども提供している。
*参加費:アマミノクロウサギナイトツアー 5000円/1人
湯湾岳でフォトウォーク 6000円/1人 (問い合わせ先:080-1753-4769)
懐かしい感じがした
「懐かしい感じがした。」
この土地に移り住んで8年の松枝孝一さんが言う。初めて訪れた宇検村なのに、彼はそう感じたそうだ。
手付かずの自然が多く残されたシマに魅力を感じた松枝さんは、家族も増え、この地に根をおろしている。
住む家は、偶然出会った人がその場でかけた一本の電話で決まった。集落の人々は、当たり前のように歓迎してくれ、今ではすっかり地元民。
そんな温かさがここにはあるという。
「おかえりなさい」と受け入れてくれる場所
海、森、そのままの自然を体験してもらうのが松枝さん流のガイド。
もちろん、お客様の要望に沿ったガイドも組み立てていく。
何よりも自然をまるごと身体で感じて、味わってもらうことを大切にしている。
普段の日常ではない、非日常への旅を一緒にめぐるように。
そっと手を差し出して導いてくれるような。
眩しい陽の光を浴びながら海で思い切り遊んだ後は、月や星の灯りを頼りに様々な生き物を探しに森を散策。
普段とは違う体験に、「ここに来て良かった」そう思える旅になるだろう。
「始めの一歩をお手伝いいたします。」
松枝さんが繋ぐゆるりシマ時間の中へ迷い込んでみるのも楽しそう。
photo:松枝孝一・宇検村役場
この記事を書いたフォトライター
福永千景
セラピスト/エッセイスト。奄美大島出身。奄美の地元紙、南海日々新聞にて2013年から紬随筆を執筆中。島内外の人と人を繋げるイベント等を企画・運営している。奄美黒糖焼酎語り部として、エフエムうけんにて黒糖焼酎を宣伝するための番組を企画、パーソナリティーを務める(2015.3まで)