落差九州一!?タンギョの滝は冒険心をくすぐる奄美大島の秘境ポイント
島景
2018/12/22
田中 良洋
奄美大島には、実は滝がたくさんあるんです。
ガイドブックにも載っていて、車で行ける滝はもちろん、船でないと行けない滝もあります。その中でも、今回ご紹介する奄美市住用にあるタンギョの滝は、なんと落差が九州一と言われています。ちなみにタンギョとは島の言葉で”滝”を意味するそうです。
川を上っていくルートは、川に入ったり岩を登ったりと、途中危ない道もありますが、探検好きな人にはオススメの場所です。奄美大島の知る人ぞ知る秘境、タンギョの滝に行ってきたのでその様子をレポートします!
タンギョの滝へはガイドと一緒に
今回、タンギョの滝へのルートを案内してくれたのはNPO法人すみようヤムラランドの古薗さん。住用の体験交流館の近くにある観光交流施設、三太郎の里に集合してタンギョの滝を目指します。
タンギョの滝へは、たとえ場所が分かったとしても一人では行かず、ガイドの人と一緒に行くことをおすすめします。それは、後から写真でお伝えしますが行くまでの道のりが複雑だからです。天候によっては道が滑りやすくなっていることもあります。
三太郎の里から車で5分も行かないところにタンギョの滝への入り口があります。着いたら車を降りて草むらの中を歩いていきます。
始めは比較的歩きやすい道ですが、季節によってはハブが出る可能性もあります。ガイドの人の後ろを歩くようにしてくださいね。
滝の下流の川沿いを歩いて行きます。少しずつ道が険しくなってきて、時には川に入って横切ることもあります。下半身は濡れてもいい格好で行くのがいいですよ!
滝へ向かう道には生き物がたくさん
流れる川は底まで見えるほど透明で、今でも夏には地元の小学生たちが水遊びをするような場所です。奄美大島といえば海が有名ですが、住用は川もたくさん流れています。ひんやりした水が気持ち良いので、思い切って入ってみてください。
川の中を見ると、いろんな生き物が見つけられます。絶滅危惧種であるリュウキュウアユもこの川にはたくさん泳いでいました。ちょっと遠いのですが、下の写真にいるの分かりますか?写真の赤い丸のところにいます。
他にもハゼや、
アマミノクロウサギの糞を見かけました。夜になるとこの辺りにも来ているのでしょう。
間近で見る滝は大迫力!
生き物を探していると、滝が近くまで見えてきました。
しかし、ここから道が険しくなっていきます。どこを通れば一番安全に行けるか、ガイドの人とゆっくりと進んでいきます。沢登りやロッククライミングが好きな人にとっては楽しい道だと思います!
この日は途中で雨が降ってきて、足場が滑りやすく、より危険な状態でした。全身を使って岩場を登っていきます。崖になっているところを歩くこともあるので、高所恐怖症の人は注意してくださいね。
1時間ほど歩いてやっと滝に到着!!!
ギリギリまで歩いていくと、水しぶきがかかりそうになるくらいの近さ!
上を見上げても滝の全貌は見えませんでした。というのも、タンギョの滝は落差は106m、総延長は120mになるほど大きな滝。その記録が本当なら九州一の落差になるのですが、滝がある場所が険しすぎて正確に計測されたことがないため、公式には認められていません。
ぜひ、実際に行ってみて滝のダイナミックさを感じてみてください!!
コーヒーを飲んでリラックス
NPO法人すみようヤムラランドにガイドをお願いすると、途中でコーヒーとお菓子を出してくれます。この日は雨が降っていたので帰ってからになってしまいましたが、滝を見ながらコーヒーを飲むこともできます。
岩場を登った後の達成感を感じつつ、滝を見ながら飲むコーヒーは格別!甘いお菓子も疲れた体に染み渡ります。
大自然の中で、タンギョの滝のマイナスイオンを感じながらのコーヒータイムをぜひお楽しみください!
この記事を書いたフォトライター
田中 良洋
映像エディター/予備校スタッフ 兵庫県出身。奄美群島の文化に魅かれ、2017年1 月に奄美大島に移住。島暮らしや島の文化を伝えるために自身のメディア、離島ぐらし(https://rito-life.com/)を運営する。