豊かな水量と静けさに心癒される、宇検村の癒しスポット「アランガチの滝」
島景
2017/04/04
麓 卑弥呼
山々に囲まれた奄美大島では、各地に大小さまざまな滝がありますが、一定の水量に恵まれ、かつ見やすいう滝、といえば私はこちらの滝を挙げます。奄美大島の西南部に位置する宇検村にある、「アランガチ(新小勝)の滝」です。
県道から集落に入って近くの場所にあり、車から降りてすぐ見ることができ、目の前に流れ落ちる滝は、そのアクセスの便利さに反して静かで癒し効果抜群。南部観光にぜひ立ち寄ってほしいスポットです。
【行き方】お見逃しなく!看板があります
奄美市名瀬から宇検村の中心地「湯湾」へ進む県道沿いに、「アランガチの滝」という看板があります。
こちらを右折し、道なりにひたすらまっすぐ進みます。すぐに道は細くなり畑の間を進みますが、道は間違っていないので、心配せずに進みましょう。
車を停め、次第に強くなる滝の音を聞きなが遊歩道を歩きましょう。
ちなみに「アランガチ」とは「新小勝」という集落名。
新小勝トンネルの手前には見事なガジュマルがあります。
ここには、ガジュマルに棲むという奄美の妖怪・ケンムンが隠れているので、探してみてくださいね。
さあ到着!滝の目の前は休憩広場
車を降りて数分で、見事な滝に出会うことができます。
水が2つに分かれているのがアランガチの滝の特徴とも言えます。なんだか鼻の穴から出ている水のようで、かわいらしく思えてきました。
滝の目の前はきれいに整備されていて、テーブルといすも。
腰掛けてほっと一息つくと、ずいぶんと静かであることに気がつきます。
聞こえるのは水の音と鳥の声だけ。すぐそこにいるのでしょう。ルリカケスの鳴き声が聞こえてきて目をこらせば、一瞬山の中を飛ぶ瑠璃色の姿を見たような気がしました。
澄み切った水と空気を堪能しよう
滝の周辺をもう少し散策してみます。
滝へと続く水路のようなものがあり、大きなガジュマルが根を張っていました。
大きな木が日陰を作り、滝の水によって夏場でも涼しい場所でしょう。島人たちが涼をとる場所だったに違いありません。
滝の水はしっかりと澄んでいて、美しい青や緑を浮き立たせます。
滝がある山は、奄美最高峰の湯湾岳(ゆわんだけ)。霊山として、昔から今まで聖地として畏れられている湯湾岳がアランガチの滝の水源です。
奄美では昔から、滝は清く豊かな神聖な場所。マイナスイオンたっぷりの清々しい空気をたっぷりと吸い込んで、心と身体のリフレッシュに訪れてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたフォトライター

麓 卑弥呼
ライター/しーまブログ編集長。東京都出身。大学時代に訪れた与論島にはじまり、縁あって奄美大島の新聞社に新卒で就職。さらに縁あって島人と結婚し、自らが島人となり奄美に完全に根を下ろす。フリーライターなどを経て2014年にしーまブログに入社し、現在に至る。