ただのモニュメントじゃない?! 奄美市住用町東城小中学校のあふれる思いが詰まった秘密のお話
島コト
2017/02/21
井田陽平
今回は一風変わった奄美大島の隠れスポットのご紹介です。
場所は奄美市住用町にある東城小中学校。
ここに不思議なモニュメントがあるということで、さっそく取材して来ました。
どこにある?うわさのモニュメントがある場所
奄美大島の中心地、名瀬の市街地から車で約25分、上写真のT字路を右折、奄美市木工工芸センターのすぐ近くにあります。
東城小中学校。整えられた芝生が美しい学校です。
校舎内は明るくて開放的な雰囲気。ちょうど授業参観が行われており、ちょっぴりその様子も拝見することが出来ました。
まずはベーシックなものから。
さて・・・問題のモニュメントがコチラ。
龍や、
シカ、カエルなど。
なにこれ?!と2度見してしまいそうな作品もあります。
そうです。間違いありません。ジョーズです。
なつかしい!エリマキトカゲ。巨大さと表情がなかなか迫力あります。
ただのモニュメントではない。その正体は・・・
いったいこれはなんのために作られているのか?
疑問を学校にお聞きしたところ、不思議なモニュメントの正体は、今から40年前あたりに作られた卒業記念碑とのことでした!
当時、中学校の美術を指導されていた故・栗林先生が中心となり、各年の中3生の卒業記念として、数ヶ月かけて制作されたものだそうです。当初は、卒業生の干支をテーマにしていたということです。
当時、生徒として上の白馬を作成された方にお話を伺うことが出来ました。
他と比べても一際大きいこの作品は、19名の生徒が1年がかりで完成させたものだそうです。
このウサギを作られた卒業生の方からもお話を伺えました。
おしりに穴が開いている理由には、素敵な秘密がありました。
実はこれらのモニュメント、タイムカプセルになっていて、中に自分の名前を書いたお酒を入れておき、成人式の時にみんなで飲んだとのこと。この穴は、その取り出した跡なのですね。
ほっこりエピソードが続々!制作秘話
このスタル太鼓(スタルは三太郎峠の古名、須垂峠から)を造られた卒業生が最近、同窓会を開き、色あせたペンキを塗り直したとのこと。
これまた何とも素敵なエピソードです。この太鼓の一部白いところは、タイムカプセルを開いた時の跡ですね。
ちなみにこの同窓会を開いた場所が、当時の担任の先生が開いている屋仁川の「なつかしゃ家」というお店。先生は前出の栗林先生の同僚で、当時の様子をとても嬉しそうに、懐かしそうにお話しして下さいました。
こちらが一番人気のE.T.のモニュメント。学校前の通りが国道だった頃は、かなりの有名人(?)だったそうです。
ノスタルジックな気分に浸ってみませんか
いかがだったでしょうか。
東城の不思議なモニュメントは、当時の子どもたちの溢れる想いが詰まった、素敵なタイムカプセルでした。
ゆっくり眺めてノスタルジックな気分に浸ってから、屋仁川の「なつかしゃ家」で先生にお話を伺いながら一杯飲むというプラン、オススメです!
なお、モニュメントは学校の敷地外の道路から見ることができます。敷地内に入っての見学には学校の許可が必要ですので、職員の方に声をかけてから見学をしてください。
この記事を書いたフォトライター
井田陽平
1974年生まれ。O型の乙女座。性格はポジティブ、根拠の無い自信は誰にも負けないと自負している。2012年(平成24年)に千葉県から奄美大島へiターン。妻とふたりで、子育てと島暮らしを満喫中。仕事は必要最低限、出来る限り家族や大切な人たちとの時間を多く過ごすというライフスタイルを基本に、子どもと戯れながら日々を過ごす。最近の悩みは、運動不足と高血圧。