風が気持ちいい秋や春にオススメ!レンタサイクルで住用の自然を感じよう
島遊
2019/01/15
田中 良洋
都会では段々寒くなってくる10月から12月。そして冬の寒さが通り過ぎた3月から5月。奄美大島は日差しが暖かく、昼間は半袖でも過ごせるような気持ちいい季節になります。
ドライブやお散歩もいいですが、この季節だからこそおすすめしたいアクティビティがあります。
それは、サイクリング。
自転車で走ると、運動にもなるし普段車で走っていると気づかない新しい発見があります。
観光で奄美大島を訪れたけど、まだ何をしようか迷っているあなた、レンタサイクルで島をサイクリングしてみるのはいかがでしょうか。
三太郎の里で自転車を借りよう
今回、奄美市住用にある観光案内所「三太郎の里」でレンタサイクルをしました。
まず、受付で自転車を借りるための書類に名前を書き、住用周辺の見どころを案内してもらいます。
おすすめのコースを紹介してくれますので、自分の体力とレンタルした時間を考慮してどこまで行くかを決めましょう。
どこに行くか決めたらヘルメットを被って出発です!
自転車にカゴはついていませんが、荷物がある人にはナイロンのナップサックを貸してくれるので、荷物を入れて背負って持っていくことができます。コースによっては売店や自販機が見つからない可能性もあるので、水分は事前に買って確保しておきましょう。
集落を抜けてフナンギョの滝へ
真っ青な空、目の前には緑豊かな山々がそびえ立ち、草木が風で揺れるサラサラという音が聞こえます。
大きな道路から一本奥に入ると車通りが少なくなるので、安全にサイクリングができます。胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込むと、自然と自転車をこぐ足が軽やかになる気がします!
分岐点もありますが、案内の看板があるので迷う心配はありません。途中、住用の川内集落の中も横切っていきます。
流れる川を覗き込み、路肩に咲く花を眺めながら進む。普段は車で走って気づかない集落の姿をじっくり見ることができるのが、自転車の楽しいところです。
集落の人と「こんにちは。」と挨拶を交わすと、なんだか嬉しくなりますよね。
コースの途中、ハブが出やすいポイントもあります。草むらの中に入るとハブに噛まれる可能性がありますので、むやみに草むらの中には入らず、開かれた道を歩くようにしてくださいね。
自転車を降りて滝まで歩く
近くまで来たら砂利道になるので、自転車を降りてフナンギョの滝を目指します。
歩くこと10分・・・
着きました!フナンギョの滝。
滝を見上げるポイントは木漏れ日が差し込み、涼しい風が感じられる場所です。
マイナスイオンをたっぷりと感じながら滝を鑑賞。流れる水の音が心を癒してくれます。
ちなみに、フナンギョとは、「舟行」と書きます。
昔、川内集落ではほとんどの人が林業で生計を立てていました。上流で丸太を切り、川に流して運んでいました。その丸太が船用の木材として使われていたため、「船木を切りに行くところ」という意味から「舟行」フナンギョと名付けられたそうです。
南国特有の植物もたくさん
滝に向かう道中には、日本では最大のシダ植物、ヒカゲヘゴが生えていました。青空とのコントラストが綺麗で、内地ではなかなか見ることができない葉の形を見ると、ここが南国であることを実感できます。
絶滅危惧種であるリュウキュウスズカケも見ることができます。花が咲く季節には、紅紫色の綺麗な花を咲かせます。
植物が好きな人にとっては、たくさんの出会いがある楽しい道になるかもしれません。
立ち止まりながら自分のペースで
滝を見終わったら、また自転車に乗って住用の集落の中を走っていきます。住用には、モダマの自生地があったり、波が穏やかな内海があったり、マングローブがあったりと、見どころがたくさんあります。
自転車を漕いで汗をかいたあとには、体験交流館でお風呂に入ってから帰ることもできます。
自分の好きなペースで近くをゆっくり見て回るのも良し、ちょっとスピードを出して遠くまで行ってみるのも良し。疲れたら休憩して、じっくり見たいところは自転車を停めて歩いてみる。サイクリングは、自分のペースで観光を楽しめます。
奄美大島には何度か来て、「ガイドブックに載っているような観光地はだいたい車で回ってしまった」なんて人には、レンタサイクルをおすすめします。
きっと、今まで知らなかった奄美大島の魅力に気づけますよ!
この記事を書いたフォトライター
田中 良洋
映像エディター/予備校スタッフ 兵庫県出身。奄美群島の文化に魅かれ、2017年1 月に奄美大島に移住。島暮らしや島の文化を伝えるために自身のメディア、離島ぐらし(https://rito-life.com/)を運営する。