そうだ!奄美大島でホエールウォッチングを体験しよう!!
島遊
2019/02/07
田中 良洋
奄美大島旅行をご計画中のみなさまへ、奄美大島で楽しめるさまざまな体験をご紹介する「そうだ!奄美大島で〇〇体験をしよう!!」シリーズ。
第11回目の今回は、「大島海峡でホエールウォッチング ホエールソング 」をご紹介します!
奄美大島といえば南国のイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。南国で楽しみたいアクティビティといえばマリンレジャーですよね!
「でも、冬は寒いからマリンレジャーはできないのでは?」と思っている人も多いと思います。
確かに、冬は水温が低く、水着だけで海水浴を楽しむことはできません。でも、この時期にしか楽しめないマリンレジャーがあります!それがホエールウォッチングです。
大海を泳ぐクジラは迫力満点!日本でホエールウォッチングができるところは限られています。
冬に奄美大島に来たなら、ホエールウォッチングがおすすめですよ!
冬の奄美大島はクジラの季節
奄美大島に来るクジラの多くはザトウクジラという種類です。体長は平均13m、体重は平均30tにもなる大型の哺乳類です。
ザトウクジラは、夏の間はアリューシャン列島やベーリング海などの冷たい海域で過ごしています。冬になると、交尾・出産・子育てをするために温暖な奄美大島の近海にまでやってくるのです。
クジラは一頭で泳いでいることもあれば、親子で泳いでいたり、群れになって泳いでいたりします。
泳ぎかたもさまざまで、ゆっくり泳いでいることもあれば、じっとしていることもありますし、一頭のメスを巡って複数のオスが喧嘩するように泳いでいることもあります。
奄美大島では1月から3月にかけてかなり高い確率でクジラに遭遇できますが、生き物が相手なので会えないこともあります。見つけるコツをお伝えしますので、頑張って見つけてくださいね!
目を皿にしてクジラを探そう
クジラは外洋にいますので、船に乗って探しに行きます。大島海峡内は比較的波が穏やかですが、外洋に出ると風の影響を直接受けるので波が高くなることがあります。
また、風がない日でも、潮の流れですごく波が高くなっている場所があります。日によってはそういう場所も通るので、船酔いしやすい人は必ず酔い止めを飲んでから乗船しましょう。
奄美大島では冬でも気温が10℃以下になることはほとんどありませんが、海上は風が強く体感温度は寒く感じます。南の島だからと油断せず、ヒートテックを2枚着て厚手のシャツ、セーター、さらにダウンジャケットを着てマフラーをしてウインドブレーカーを着るくらいで行くのがいいでしょう。
外洋に出たら、広大な海の中でクジラを探します。クジラは海面で呼吸のために潮吹きをします。これはブローと呼ばれる動作なのですが、このブローを目印にクジラを探します。
ブローが海上に見えているのはほんの1秒か2秒。この一瞬を見逃さないようにみんなで探します。乗り合わせたお客さんと一緒に、誰がどの方向を探すかを決めて探すといいかもしれません。
なかなか見つからないときは、海の中にマイクを入れて探します。
「クジラって鳴くの?」
いえいえ、鳴くどころか歌を歌うのです。仲間への合図なのか、求愛のためなのか理由は定かではありませんが、とにかく歌います。
歌は高い声や低い声を合わせたいくつかのフレーズで構成されています。その年の流行りがあるらしく、3月ごろにはみんなが同じような歌を歌っているそうです。
どんな歌か気になりますよね。実際のクジラの歌を聞いてみたい人は、こちらの動画をご覧ください。
エンジンを切って耳を澄ますと、マイクで拾ったクジラの歌声が聞こえてきます。歌が聞こえてきたら近くにクジラがいる合図。もう一度海面を探します。
すぐに見つかることもあれば、何時間かけても見つからないこともあります。こればかりは運次第。根気がいります。
ダイナミックなクジラに興奮必須!
クジラは海面で2、3回ブローしたあと、尾びれを海面に出すフルークアップ&ダウンと呼ばれる動きをします。これは、息継ぎを終えて潜水するときに見られる行動です。
フルークアップ&ダウンをすると海中に潜ってしまい、しばらく出て来ません。そして、およそ15〜20分潜ったあと再び海面に出てきます。どこに出てくるかは分からないので、またみんなで海面を探します。
ある方向にまっすぐ泳いで行ったから、そっちの方向に出るかなと思って探していたら、全く違う方向に出てくることもあります。見つけたらすぐ「あっち!」と声に出して他の人に知らせてあげてくださいね。
クジラの行動は他にもいろいろありますが、一番テンションがあがるのがブリーチと呼ばれるもので、体を海面から出して飛び上がり、背中から海にダイブします。10mを超える体が宙を舞うのですごい迫力!これが見れたらかなりラッキーです。
クジラが見えたら、その一瞬をカメラに収めたくなると思います。しかし、クジラが出てくるのは本当に一瞬です。自分が狙っている方向に出てこないこともあります。なので、静止画よりは動画で撮影しておく方が姿を捉えやすくなります。
ホエールウォッチングで同じ船に乗り合わせた人は、「クジラを見つける」という同じ目的を共有した仲間です。見つけることができたときには達成感があり、いつの間にか仲良くなってることもあります。
大迫力のホエールウォッチングを楽しみたい人は、ぜひ奄美大島にお越しください!
今回ご協力いただいたショップ:アクアダイブコホロ
今回お世話になったのは、瀬戸内町にあるマリンショップ、アクアダイブコホロさんです。
2階建の大きな船でホエールウォッチングに出かけるので、クジラを探しやすいです。小雨が降っている日でも雨に濡れずにクジラを探すことができます。
ホエールウォッチングの他にも、ダイビングやシュノーケリングも行っています。ダイビングのライセンス(Cカード)を持っている方には、クジラと一緒に泳ぐホエールスイムも行っています。
クジラと一緒に泳げるのは日本では奄美大島くらいなので、ぜひ体験してみてくださいね!
この記事を書いたフォトライター
田中 良洋
映像エディター/予備校スタッフ 兵庫県出身。奄美群島の文化に魅かれ、2017年1 月に奄美大島に移住。島暮らしや島の文化を伝えるために自身のメディア、離島ぐらし(https://rito-life.com/)を運営する。